■アトピー性皮膚炎の刺激にもなる石鹸
「非アレルギー的側面」から見た、「バリア機能」低下による「異物=アレルゲン」の侵入で、最も多いのが「汗」や単純な「汚れ」の類で、これらがアトピー性皮膚炎の炎症の原因になる事を前項では話ました。
この他で、皮膚に強い刺激(あくまで、「バリア機能」の低下した人にとって)となるものに、「石鹸」が挙げられます。皮膚に刺激となる「汗」や「汚れ」を洗い落とす為の「石鹸」までが、「刺激」を与える対象になってしまうのは、とても、皮肉な話ですが、確かに、皮膚に刺激になるような成分が含まれているのは、事実のようです。
「石鹸」には、汚れを落とすだけではなく、「皮脂」を洗い流す面もあります。「皮脂」はこれまでにも、何度も触れてきたように、「バリア機能」に関わる、「皮脂膜」形成に必要なもので、多すぎれば雑菌が繁殖しやすいなどの弊害にも繋がりますが、まったく、取り去ってしまっては、これも皮膚の健康上、良くないのです。
アトピー性皮膚炎の予防にと「汗」や「汚れ」を落とすため、頻繁に「石鹸」を使うようだと、「皮膚のバリア機能」を低下させてしまう事もある、と言う事は頭に入れておきましょう。
そして、もうひとつ、気をつけたいのが、「石鹸」を使った後の、「すすぎ」の問題です。「石鹸」の成分が皮膚に残った状態が長く続くと、それが皮膚を刺激し、炎症などを引き起こす事もあります。
避けたい、アトピー性皮膚炎へのリンスの刺激 >
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