■血清総IgE値とアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎のような症状が現れた時は、なるべく早く皮膚科の診断を受け、基本的な質問にはスムーズに答えられるようにしておいた方がいい、といった話を前項ではしました。
皮膚科では、その人のアレルギーについての傾向を把握し、これからの治療の方針に役立てるために、幾つかの検査を受ける事があります。あくまでも参考程度のものですが、自分自身のアレルギーの傾向を知る機会にもなり、有用な情報といえるかもしれません。
◆血清総IgE値=RIST法
この検査は、以前にお話した、「アレルギー反応」の中心を成す、タンパク質分子、免疫グロブリン(Ig)の中でも、主に「T型(即時型)アレルギー反応」に深い関わりのある「IgE」を調べる為の検査です。この検査で、その人の、「抗原抗体反応」の程度から、どれくらい「アレルギー反応」を起こしやすい体質なのかが大よその目安として分かります。
一般的に総IgE値は100〜200程度ですが、これ以上になると「アレルギー反応」を起こしやすい体質という事になります。ただ、あくまで、相対比較ですが、500や1000単位ではそれ程強い反応とはいえず、1万単位以上といったケースも、珍しくはないようです。
これらの数値はアレルギー反応を起こしやすいか、どうかを調べる為のもので、数値が高いからといって、必ずしも症状が重度であるという訳ではありません。数値が低くても重症化してしまうアトピー性皮膚炎もあります。
血清総IgG値とアトピー性皮膚炎 >
|