■免疫機構の過剰とアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎についての話の中で「アレルギー反応」という言葉をよく耳にすると思うのですが、このアトピーと深い関わりを持つ、「アレルギー反応」とは一体どういったものなのでしょうか。
私たちの身体は有害物質や細菌などから、自分自身の身体を守るための複雑なシステムを有しています。これは「免疫機構」といわれ、これがなければ、私たちは健康を維持し、生活していく事はできないのです。
私たちの身体は外部からの異物、細菌やウイルスといった病原体(抗原)が侵入すると、これに反応して「抗体」を作り、再び、病原体の侵入があった時には、この「抗体」が「抗原」を攻撃し、私達の身体は事なきを得るのです。
これは「抗原抗体反応」を言われ、このようなシステムが「免疫機構」といわれています。
「アレルギー反応」とは、今、言ったような「免疫機構」が、身体に入ってきた、「有害でないモノ」を「有害な異物」と誤認してしまう、過剰反応であるといえます。本来は、私たちの身体を健康に保つためのシステムが、アトピー性皮膚炎という不都合を起こすのですから「難治性」といわれるのも納得できます。そもそも、いらないものが「悪さ」をしているのであれば、それを取り除くなり、無くしてしまうなりしてしまえば、話は簡単なのですが、「免疫機構」そのものは身体にとって必要なもので、その「誤作動」が問題となると、遺伝子レベルまで話は複雑に成らざるを得ず、その研究も未だ、どのような症状や体質の人も全て「完治」させる域には達していません。
アトピーは免疫グロブリンに影響される >
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