■アトピーは免疫グロブリンに影響される
前項では私達の身体を病原体から守る「抗体」の反応を「抗原抗体反応」と説明しましたが、この「抗体」を、例えば、アトピー性皮膚炎と並ぶ、代表的な現代病といえる「花粉症」で考えてみると、まず、体内に花粉が侵入してきて「くしゃみ」や「鼻水」が出るのは、以前に花粉が体内に入った時に、身体の「免疫機構」が、これを「異物」と判断し、「抗体」を作ってしまった為です。
この花粉に対する「抗体」が作られて以降、新たに体内に抗原(この場合の花粉)が侵入する度に、それに、「抗体」が反応してしまい「抗原抗体反応」が起こった結果、「くしゃみ」や「鼻水」が出る訳です。
この「アレルギー反応」の中心を成すのが、タンパク質分子である、免疫グロブリン(Ig)という抗体で、抗原結合部位は同じでも微妙に構造の異なる「IgA」「IgD」「IgE」「IgG」「IgM」の5つのタイプが存在しています。
アレルギーに関する研究では、その中でも「IgE」抗体についてのものが中心で、「ダニ・ハウスダスト」「動物のフケや毛」に対する「アレルギー反応」に関わる抗体である事が分かっています。
IgE抗体はアトピー性皮膚炎を即時に起す >
|