■目の周りの刺激とアトピー性皮膚炎
目の周りは神経が特に過敏な為、すぐに痒みが起こります。範囲が広くなると眉毛まで掻いてしまう事になり、眉毛が擦り切れ、薄くなり、無くなってしまうような事もおきます。私も眉毛はだいぶ薄くなっています。
目の周りの痒みで注意して欲しいのが、「眼球に力を加えるような掻き方はしない」という点です。もちろん、掻かないのが一番いいのですが、なかなか、そうもいかないのがアトピー性皮膚炎です。「眼球に力を加える」とは「炎症部分を掻いてはいけない」という思いから、目周辺を強く手の平で叩いて痒みをごまかそうとする行為の事です。アトピー性皮膚炎を経験した事のある人なら誰でも「炎症部分を掻く変わりに叩く」という行為はやった事があると思いますが、これを目の周辺でやってしまうと、その衝撃が引き金となり「網膜剥離」を引き起こしてしまう恐れがあるのです。
小さい頃から、これを繰り返して行った為に、「網膜剥離」になってしまったケースは実際にあるようです。アトピー性皮膚炎の痒みは激しいですから、瞬間的に患部を掻いたり、叩いたりする時、夢中になってしまって力の加減などが難しいのは、よく分かります。それだけに「網膜剥離」の危険性も高まる訳です。特にお子さんは「叩いてはダメ」といってもなかなか言う事を聞いてくれません。ただ、激しい痒みの為にそうしてしまう訳ですから、しかったりせず、痒みが出たようなら、少し冷やした濡れタオルで炎症部分を押さえるなどして、痒みをやり過ごすような工夫をしてあげて下さい。
首に触れる衣服がアトピー性皮膚炎に影響 >
|