■皮膚バリアの強弱とアトピー性皮膚炎の関係
アトピー性皮膚炎が起きるメカニズムを説明する上で、「アレルギー反応」は有名ですが、これとは別に「生来的な皮膚の特徴」が影響している場合があります。「生来的な皮膚の特徴」といってしまうと、難しく聞こえますが、簡単に言うと「敏感肌」または「赤ちゃん肌」と言われるものです。
外的な刺激に弱く、皮膚のバリア機能が弱まっている状態である為に、アトピー性皮膚炎などの肌トラブルが起こりやすくなっているものと考えられます。
こういった、皮膚傾向を持つ人は、ほとんどの場合、自覚症状があるもので、自己流のスキンケアを心がけている人も多いはずです。
「敏感肌」の仕組みがどういったモノなのかを理解すれば、より効果的なスキンケアも可能になるはずです。
まずは、皮膚の構造から説明していきたいと思います。
皮膚は表層から順に「角層」「表皮」「真皮」というような3段の構造になっています。アトピー性皮膚炎に直接関係してくる「皮膚のバリア機能」を有しているのは、この中の、「角層」になります。
「角層」は水を通さない薄い膜のようなもので、厚さは約0.02ミリ程。「天然保湿因子‐NMF(Natural Moisturizing Factor)」として重要な「アミノ酸」や尿素を含む扁平な「角質細胞」が積み重なってできています。
「天然保湿因子」の約50%は「アミノ酸」ですが、その他に「アミノ酸」のひとつである「グルタミン酸」から組成される「ピロリドンカルボン酸」も含んでいます。
セラミド不足がアトピー性皮膚炎を招く事も >
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