■アトピー性皮膚炎は漫然と薬を使用しない
前項では、アトピー性皮膚炎を起こしてしまう人でも、その症状は薬物療法により抑える事は、それほど、難しい事ではない、といった内容の話をしましたが、この事、つまり薬物療法について、知っておいてもらいたいことが幾つかあります。
アトピー性皮膚炎に使用する薬についての、詳しい内容は、後のページへ譲りますが、ここでお話しておきたいのは、上記のように「薬の効果は、ほとんどの人に現れる」事を前提とし、いかに、その良くなった皮膚状態をキープしていけるか、についてです。 ただ、漫然と薬を使用し続ける事は避けなければなりません。
アトピー性皮膚炎に処方される薬は基本的に抗炎症系の塗り薬が中心になりますが、早い人では3〜4日くらいで炎症も治まり、効果は見た目にも分かります。しかし、この状態は、あくまでも、炎症を抑えている段階で、アトピー性皮膚炎が完治した訳ではありません。
ちょうど、火山が一時的に活動を弱めているような状態です。アトピー性皮膚炎を発症する、その人自身の「アレルギー体質」や「敏感肌」は変わっていませんから、いつ再発しても不思議ではないのです。
良い状態をキープするには、何度もお話している通り、「バリア機能」の低下している皮膚を保護する為の「スキンケア」でしょう。体質そのものが変えられなくても、弱い皮膚を外的刺激から守る事は、決して不可能な事ではありません。
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